PCがしゃべります!
私は5年ぐらい前から、年に何度か障がい者講習会の講師として、PCの使い方を指導しています。
Excel・Wordやホームページ作成・インターネットなど・・。
障がい者と一言で言っても、肢体・精神・知的・視覚・聴覚とさまざまです。
また、障がいの程度も十人十色でさまざまです。
その中でも、視覚障がい者の講習会はかなり特殊です。
全盲(弱視)の方と、その他の方との大きな違いは、何か?
そう、画面が見えないこと。
当然、マウスポインタもメニューもスタートボタンも見えません。
まったく、何も見えません。
マウスは使いません、というより、正確には「使えません」
目をつぶって、マウスを持ってみてください。
どこにポインタがあるか分からないので、動かせないでしょう?
では、どうやって判断するのか?
音ですね。
正確に言うと、スクリーンリーダーというソフトを使用して、PCの画面を読ませて、判断するということです。
健常者にとって、簡単なクリックが全盲の方はできないところが、難しいのですね。
健常者がメニューやリボンを使用するところを、全盲の方はショートカットキーで操作します。
私が、ショートカットキーをよく使う理由は、ここにあります。
何でもかんでも、ショートカットキーを使ってしまう、私の悪い癖です・・・。
スクリーンリーダーの有名なところでは、JAWSとかPC-Talkerという有料のソフトがありますが、10万円以上もする高価なものです。
実際の講習では、この2つのソフトを使用しています。
なぜ、この記事を書いているかというと、みなさんに画面を見ないで音だけを頼りに、PCを操作してもらいたいからです。
普段の何気ない操作が、いかに難しいのかを体験してもらいたいと、思っています。
画面を見ないで、「あいうえお」を、入力できますか?
コピー、貼り付けができますか?
Excelに格子の罫線が引けますか?
【ここから、スクリーンリーダーの話です】
まだまだ完成度は、JAWSの足元にも及びませんがオープンソースソフトのNVDAがあります。
USBメモリを使うので、ご用意してください。
ダウンロードのリンクをクリックすると、保存先をきいてきますので、USBメモリにしましょう。
USBメモリなら、持ち歩きができるので、いつでも・どこでも使用できます。
ポータブル版を、クリックしてください。
参照のボタンを押して、リムーバブルディスクをクリックします。
後は、OKボタンを押すとインストールが始まります。
起動は、NVDAをダブルクリックします。
OKをクリックします。
音声を停止したいときは、右下のタスクトレイのアイコンを右クリックして、終了をクリックしてください。
一度、画面を隠して、音だけでPCを操作してみてください!
目をつぶって、無機質なPCの声を聞いてみてください!
貴重でショッキングな体験だと思いますヨ・・・
NVDAは動作が不安定です。
NVDAを起動したまま、この記事を書いていますが、3回フリーズしました。
フリーズしたら、Ctrl + Alt + Delete で、タスクマネージャーで再起動してください。
タスクマネージャーが起動しない時もありましたが、スタートボタンからシャットダウンできました。
まだまだ、未完成なオープンソフトと理解してくださいネ。
この記事を書くのに、6時間かかりました。 ツカレタ~!