2012年8月24日金曜日

388・仮想化とは

仮想化とは、今流行の技術です。


サーバーやメモリー、ストレージといったコンピュータの物理的なリソース(資源)を、要求に応じて柔軟に割り振る技術のことで、英語ではvirtualizationと呼び、「実在しないものを実在しているかのように見せる」という意味を持っています。


ストレージの仮想化は、ストレージ専用ネットワークに接続された複数のストレージをまとめ、仮想的なストレージとして提供するもの。
ユーザーは、ベンダーやファイル・システムの違いを意識することなく、必要な容量のストレージを利用できます。


いろいろある『クラウド』

「クラウド」という言葉については,人によって大きく違います。

ある人は「クラウド」をメールやグループウェアなどのコミュニケーションツールのように言いますし,また別の人は「クラウド」を色々なデータを保存するストレージのように言います。

さらにある人は「クラウド」を利用して,数百台のサーバを用意したという人もいます。




パッケージソフトをブラウザで提供するSaaS

SaaS(Software as a Service)は,ソフトウェアをサービスとして提供する形態のことです。今まで,メールやグループウェア,ワープロや表計算などのオフィスソフトなどのソフトウェアはパッケージとして購入して,パソコンやサーバにインストールする必要がありました。

しかし,SaaSはインターネットを通じて提供され,パッケージを購入したりパソコンやサーバにインストールする必要なく,ソフトウェアを利用できます。

SaaSは主にブラウザから操作するアプリケーションなどに多く採用されていますね。

またSaaSのメリットとしてデータをそれぞれのパソコンに入れておくのではなく,インターネット側で保存されるのも大きなメリットです。

たとえば,従来のメールソフトの場合は,メールソフトをインストールしているパソコンでしか受信できませんでしたが,SaaSで提供されているメールサービスであれば,どのパソコンからでもメールを利用できます。

また,データがインターネット側にあれば,複数のデバイスから利用することが可能です。

たとえば,iPhoneのようなスマートフォンやiPadのようなタブレット型のデバイスなど複数のデバイスからデータを見ることができます。



開発環境の提供するPaaS

PaaS(Platform as a Service)はインターネット上でプラットフォームを提供するものです。

このPaaSはSaaSのようにエンドユーザにオンライン上でサービスを提供するのではなく,自社のプラットフォームを外部に解放し,その上にサービスを開発するものになっています。

開発者は,あるシステム設計に沿った方法でアプリケーションを開発できるので,早くシステム開発ができます。



仮想サーバを提供するIaaS

PaaSは,開発プラットフォームを提供してきましたが,IaaSはサービス開発者がサービスの公開に必要な,仮想サーバやネットワークを提供します。

PaaSの場合は,特定の言語やプラットフォームなどの開発はできますが,OSを自分で選択することなどはできません。

それに対して,IaaSはネットワーク越しに仮想サーバを好きな数だけ起動させ,その起動したサーバにインストールできるOSも自分で選択できます。

用意されるサーバはリアルな物理サーバではなく仮想的に用意されるサーバです。


サーバが仮想的に用意されるので,数分で何台も立ち上げることができます。

自分が公開したWebサービスに人気が出た場合は,急いでサーバの数を増やす必要があります。

今まで,自分でサーバ管理をしていたり,ホスティング事業者を使っていた場合,サーバを増やすには,数日から数週間程度の時間が必要でしたが,IaaSで提供される仮想サーバはクリック1つですぐにサーバを起動できます。


一言で「クラウド」と言っても,色々な形態があるんですネ~

コンピュータの世界は進歩が速くて、ついていくのが大変です!