近年、インターネットバンキングを狙った詐欺が多発している。
銀行各社が公式サイトで注意を促しているほど悪質なものとなっているのである。
その手口は、正規のネットバンキングに不正ポップアップ画面が表示されるというものだ。
利用者の立場からすれば、正規のネットバンキングを利用している時点で、詐欺は起こらないと安心しているに違いない。
ではなぜそういった詐欺の被害にあってしまうのか。
初めに、パソコンがウイルス感染することから始まるのである。
感染方法はウイルス添付メールが送りつけられる、迷惑メールにウイルス配布サイトのURLを記載し誘導するなどが考えられる。
ネットバンキングを利用する以前から詐欺への危険が高まっているのである。
パソコンがウイルス感染したうえで、次に、ネットバンキングにログインする際に、合言葉などを入力させる不正ポップアップ画面が表示されるのである。
これを見た利用者は正規サイトへの情報入力だと考え、入力する。
そして入力された情報が詐欺する者にわたってしまうのである。
やはり正規のサイトという点から利用者は疑わない。
非常に悪質な手口なのである。
ではこのような詐欺の被害にあわないためにはどうすればよいのか。
まずウイルスに感染しないパソコンにするということを心掛けなければならない。
使用しているパソコンのバージョンを最新のものにアップデートするだけでもウイルスに感染する可能性は一段と低くなる。
そしてウイルス対策ソフトを導入し、ウイルスを防止する、侵入したウイルスを駆除するということも大切なのである。
現在、ウイルス対策のみのソフトだけではなく、不正なサイトのアクセスをブロックする機能を備えるソフトもあるため、それを利用するとよりウイルスに感染しないパソコンに保てるであろう。
またネットバンキングを利用する際、合言葉などを一度にすべて入力しないということも危険を回避する方法であろう。[459]
正規のサイトが完全に安心できるものでなくなった今、自己判断だけでは安易にサイトにアクセスできなくなったと言えるであろう。
身近にひそんでいる危険からパソコンを守るためにも、自身にできる最低限のウイルス対策ソフトの導入や最新のものへのアップデートを怠ってはいけない。
自らの判断ですべての危険は回避できないが、自らの行いでパソコンをセキュリティすることは可能であろう。